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 「害獣芝居」とは、2006年11月、演出家・浅沼ゆりあを中心に旗揚げされた劇団である。
 現在は都内を中心に上演活動を行い、利賀演出家コンクールを筆頭とする様々なコンテストにも意欲的に参加をしている。

 「言葉」「肉体」「空間」の三要素に重点を置き、それら一つ一つを深める作業、そしてこの三つを一つの極みへと持って行く作業、この二つが重なる事で、独自の世界観を持った作品が生み出されている。

 演劇の無限の可能性を信じ、戯曲だけに捕われないテキスト選び、肉体を用いた独自の表現方法の探求など柔軟な姿勢で、様々な角度から精力的に活動を行っている。

 

 

〜旗揚げに至るまで〜

 2003年4月、明治大学文学部文学科演劇学専攻にて、浅沼ゆりあ・澄井葵・後藤剛範・尾杉悠・山中彩恵子ら

害獣芝居設立の主要団員が出会う。
 各々が個別に演劇活動をしながらも、浅沼ゆりあを演出とした、有志による「マクベス」「テンペスト」などを上演。
 その後、40年以上もの歴史と業績を誇る「実験劇場」を拠点とした活動を経て、「害獣芝居」旗揚げへと至る。

〜基本理念〜

在学中の活動では、学問として演劇を勉強する演劇学専攻の集団として、
「テキストに真摯に対峙する姿勢」
「演劇とは何かを問い続ける探求心」
を持ち続けることを信念とし、シェイクスピア作品の上演や360度舞台への挑戦など、実験的な演劇活動を行ってきた。
 このような姿勢は、害獣芝居として確立された今現在も、劇団の大きな基本理念として根付いている。

〜上演作品の特徴〜

 害獣芝居の作品の特徴として、先ず“テキストの構成”が挙げられる。
 既存のテキストの上演が主である害獣芝居では、導入作業の一つとして必ず、演出の浅沼によるテキストコラージュが行われる。
 これは、演劇的要素から生まれる必然性であり、テキストの根底を探る中で見つける核心を表現する方法でもある。
 構成作業を行う事で、浅沼自身の世界観との融合もなされ、独自の雰囲気を持った作品となる。
 また、肉体の空間への一体化や、言葉の解体・再構築といった俳優達による多角的アプローチも、特徴的である。

​害獣芝居とは

「火學お七」
​  作 岸田理生

「銀河鉄道」
宮沢賢治×別役実

「邪宗門」

  作 寺山修司

「夜、夜中」

  作 浅沼ゆりあ

「鵜の話」

  作 中勘助

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